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 弁護士丹羽は、令和元年11月21日、愛知県弁護士会館5階ホールにおいて、愛知県・岐阜県・三重県の三会の会員を対象とした「秋の基礎研修 交通事故事件の場面毎の対処法~被害者側人身事故事件を中心として」と題した講演を行いました。
 
 弁護士丹羽が、これまで体系的にまとめられることのなかった被害者側交通事故事件の実務的問題点や留意点について、これまで得てきた被害者側交通事故弁護士としてのすべての知識と経験を集約し、具体的なノウハウを含め場面毎に類型的にまとめて、余すところなく受講生の方々にお伝えしました。
 また、この講演では、弁護士丹羽が自賠責保険に対する異議申立ての際に提出している異議申立書や医師の先生方に記載いただいている医療照会回答書などの具体的な書式を参考資料として配布しました。
 なお、本講演では時間的な都合で、相談時、通院中、症状固定時・被害者請求時、異議申立時の場面毎の問題点や留意点の解説に留まり、損害算定時や示談交渉時、訴訟提起時の問題点等には触れられませんでしたので、また機会をいただければ、続編としてこれらの場面毎の留意点についてお伝えしたいと考えています。
 参考までに、本講演内容の目次を以下に挙げます。

第1 相談時の留意点
1 事前準備
2 相談時に伝える基本的事項
3 実践的留意点(1)受傷態様(2)症状内容(3)検査内容(4)脳脊髄液漏出症(5)外表上の痕跡(6)事故状況の保全(7)保険関係の確認(8)労災保険の確認(9)私保険・社会保障制度の確認(10)物損の確認
第2 通院中の実践的問題
1 治療費打切り
2 休損の打切り
3 接骨/整骨院の施術
4 転院の問題
第3 症状固定時の留意点
1 自賠責の後遺障害認定の重要性
2 被害者請求のメリット
3 被害者請求の方法
4 後遺障害認定の要件
(1) 一般要件 (2) 積極要件 (3) 消極要件 (4) 12級13号認定要件 (5) 後遺障害診断書の記載:チェックポイントと効果的な医療照会の手法
第4 異議申立
(1) 異議申立の実情 (2) 異議申立書の記載例

 この講演でお伝えした内容を足掛かりとして、ご参加いただいた先生方がそれぞれ創意工夫をされ、更なる被害者側交通事故事件の発展と被害者の救済に寄与できたなら大変嬉しく有難く思っています。
 最後になりましたが、講演の機会を設けていただいた愛知県弁護士会研修センター運営委員会の先生方に深く御礼申し上げます。


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