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 愛知県弁護士会実務ゼミ研修「交通事故に関する損害賠償請求の実務」につき、弁護士丹羽は、平成30年度及び平成31年度副査として講師を務めました。
 このゼミは、実務経験1年以上の概ね弁護士登録8年目までの本会会員を受講生として、ゼミ形式で1年を通して交通事故賠償実務の実践的内容について学んでいく研修になります。
 平成30年度及び31年度は、大手損保会社の顧問を務める主査の先生とともに、弁護士丹羽は副査として、交通事故被害者側の立場から問題になる事項を受講生とともに考えていきました。

 交通事故賠償実務上、被害者側は、受傷当初から十分な治療を受け、適正な後遺障害認定や賠償を受けるために将来を見据えた的確な代理人活動が極めて重要であることや、被害者請求時の注意点など被害者側プロパーの実務的問題点の指摘のほか、賠償論など加害者側と対立する場面での被害者側の考え方をできる限り伝えてきました。
 また、ゼミを通じて主査の先生とともに、赤本・青本、判タ等のマニュアルや、過去の判例に安易飛びつくのではなく、個々の受任事件の具体的特殊性に着目し、自分の頭で適切な解決を思考し、裁判所に問いを投げかけていくことが大切であり、その一つ一つの積み重ねが交通事故賠償実務を発展させていくことを説いてきました。

 被害者側弁護士としましては、主査の先生からご教示いただく損保会社の考え方はとても参考になり、また、毎回のゼミで受講生から問われる疑問点に頭を悩ませ、活発な議論を通じて思考や理解を深めていくことができました。
 なお、令和2年度のゼミにつきましては、令和2年5月の時点で、コロナ禍の影響によりまだゼミの実施要領が定まっていませんが、本年度も引き続き副査としてゼミを行っていく予定です。


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