後遺障害認定
紛争処理申請の結果・顔面部の線条痕が「相隣接」するとして、非該当から第12級14号に上がった事案のご紹介
当事務所では、自賠責保険に対する異議申立によっても適正な後遺障害等級認定を受けられていないと考えられる場合、積極的に一般社団法人自賠責保険・共済紛争処理機構に対し紛争処理申請を行っています。
顔面部に2~3㎜間隔で1.5cm、1cm、0.5cmの線条痕を残した事案で、被害者請求及び異議申立時にいずれも後遺障害等級非該当とされ、紛争処理機構に対し紛争処理申請を行い、第12級14号が認定された事案をご紹介いたします。
弁護士丹羽は、年々紛争処理申請では、異議申立の結論は変わらないことが増えている印象をもっていますが、今後も紛争処理申請で結論が変わった事案を紹介して参りますので、紛争処理申請の実態を知って頂く機会になれば幸いに存じております。
紛争処理申請にあたって
異議申立時には『互いに他の線条痕の近傍に位置する関係にあるものの、平行の状態でそれぞれが独立していることから「2個以上の線条痕が相隣接する、又は相まって1個の線条痕と同程度の以上の醜状を呈する場合」とはいえないとして、非該当とされました。
そこで、紛争処理時には、申立書に異議申立時に提出した詳細なカラー写真に線条痕部に色素喪失が生じていることを指摘した申立書を提出したところ、『上記線条痕は、互いに相隣接しており、その間隔も2乃至3㎜である。また、醜状痕部を中心とし色素を喪失していることから、線条痕部を含む全体として色素喪失を来しているとも言える。線条痕部を取り囲む色素沈着部全体を併せ考えれば、数条の線条痕は1個の線条痕と同視でき、これらの線条痕はそれぞれ独立性を有するとは言い難く』として第12級14号の認定を受けられました。
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被害者側
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